シームテープ加工とは — 防水製品に不可欠な「目止め」の仕組み

防水ジャケットや防水パンツを企画する際、素材の防水性能だけに意識が向きがちですが、製品全体の防水性を左右するのは、実は縫い目の処理です。

どれだけ防水性の高い素材を使っても、縫製箇所の針穴は水の浸入経路として残ります。この針穴を塞ぐのがシームテープ加工(目止め加工)です。この記事では、シームテープ加工の仕組みと、品質を左右するポイントを解説します。

シームテープ加工の基本的な仕組み

シームテープ加工は、縫製箇所を製品の裏側からテープで覆い、針穴からの水の浸入を防ぐ加工です。テープには熱接着タイプが一般的で、専用の機械を使って一定の温度と圧力で生地に貼り付けます。

この加工は専門の設備とラインが必要なため、通常は専門工場での対応になります。そのため、最低ロットが1,000着前後に設定されているのが業界標準です。

スタイルワークスでは、提携工場とライン構成を調整し、200着からのシームテープ加工に対応しています。

品質を左右する3つの要素

シームテープ加工の品質は、テープそのものの選定だけでは決まりません。以下の3つの要素が相互に影響し合っています。

素材との相性

テープが確実に接着するかどうかは、表地の素材特性に依存します。ポリエステルとナイロンでは適切なテープの種類と加工条件が異なります。素材に合わないテープを使うと、接着不良や経時剥離の原因になります。

縫製仕様との連動

シームテープは縫製箇所に貼るものである以上、縫製の仕様設計とセットで考える必要があります。縫い目の位置、縫い代の幅、使用する糸の太さ。これらがテープの幅やラインと合っていなければ、テープが縫い目を完全にカバーできず、防水性能に隙間が生じます。

テープの種類と幅の使い分け

接着テープにも複数の種類と幅があります。肩線、脇線、袖付け、ファスナー周りなど、加工箇所によって最適なテープと幅は異なります。すべてを同じテープ・同じ幅で処理するのではなく、箇所ごとに使い分けることが品質につながります。

なぜシームテープ加工は「必須」なのか

撥水加工であれば、生地表面の処理だけで済むためシームテープは不要です。しかし防水製品の場合、生地自体が水を通さなくても、縫い目が存在する以上そこが浸水経路になります。

防水製品にとってシームテープ加工は「あったほうがいい」ではなく「なければ防水を謳えない」レベルの必須工程です。この認識が、防水製品の企画段階で共有されていることが重要です。

まとめ

シームテープ加工は防水製品の品質を支える基盤です。素材選定の段階からテープとの相性を考慮し、縫製仕様と連動して設計することで、はじめて製品全体としての防水性能が確保されます。スタイルワークスでは、素材選定からシームテープの仕様設計まで一貫したディレクションを行っています。

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