アパレルOEMの相談では、合計数量と一緒に「どの色を、どのサイズで、何着作りたいか」を表にすると、検討すべき条件が見えやすくなります。最初から正解の配分を決める必要はありません。希望する内訳と、その根拠、調整できる範囲を分けて伝えることが出発点です。
たとえば「合計240着」と伝えた場合でも、2色・3サイズと4色・3サイズでは、一つの組み合わせに割り当てられる数量が変わります。本稿では、見積もりを相談する前に使える数量表と、配分を見直す順序を紹介します。
まず「合計・色別・サイズ別」を一枚の表にする
次の表は、合計240着を2色・3サイズに分けた架空の計算例です。実際の販売実績、売れ筋比率、スタイルワークスの受注条件を示すものではありません。
| 色 | S | M | L | 色別合計 |
|---|---|---|---|---|
| ブラック | 20 | 60 | 40 | 120 |
| ネイビー | 20 | 60 | 40 | 120 |
| サイズ別合計 | 40 | 120 | 80 | 240 |
色とサイズの組み合わせごとに、数量を管理します。上の例は6通りの組み合わせです。こうした商品管理の単位は、SKUと呼ばれます。
240着を均等に分けると、2色×3サイズなら1組み合わせあたり40着、4色×3サイズなら20着です。ただし、均等配分がよいとは限りません。販売相手や使用者の情報に応じて内訳を決めます。
表にするときは、縦と横の合計が一致するかも確認してください。色ごとの数量を変更したのに合計だけが以前のまま、といった行き違いを防ぎやすくなります。
サイズ配分は、購入者や着用者の情報から考える
「S・M・Lを何対何で作るべきか」は、商品のシルエットや対象者、販売方法によって変わります。他の商品の比率を、そのまま採用するのは避けたいところです。
| 手元にある情報 | 配分を考えるときの使い方 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 近い商品の販売実績 | 色・サイズ別の販売数を出発点にする | 売り切れていたサイズの需要を見落としていないか |
| スタッフ等の着用希望 | 試着や寸法確認後の希望数量を集める | 普段のサイズ名だけでなく、今回の商品の寸法を見ているか |
| 事前アンケート | 希望の傾向を仮配分に使う | 回答数と実際の購入数を同じものとして扱っていないか |
| 実績がない | 配分を仮説として置き、色数や対象サイズを検討する | 配分の根拠と、外れた場合の在庫負担を把握しているか |
同じMサイズでも、細身の製品とゆったりした製品では着用感が違います。数量を固める前に、サイズ表やサンプルで、想定している着用者に合うかを確かめておくと判断しやすくなります。
色を増やしたいときは、色別数量と素材の条件を一緒に確認する
販売上は色の選択肢を増やしたくても、合計数量を固定したまま色を増やすと、色ごとの数量は少なくなります。
この段階では「何色までなら作れるか」と一律に決めるより、使いたい生地や副資材の条件と照らし合わせます。希望する色が手配できるか、色別の必要量を確保できるか、別の色に替えられるかなどを相談します。
最低数量の考え方は、小ロット生産とミニマムの連鎖で説明しています。本稿の数量表は、そうした条件を確認するための希望案です。表が完成しただけで、生産可能な数量が確定するわけではありません。
調整が必要になったら、何を残したいかを決める
希望の配分では生産条件が合わない場合に備えて、優先する条件を整理しておきます。
| 優先すること | 相談する調整案 | 一緒に確認すること |
|---|---|---|
| ブランドの指定色を使う | 色を維持し、数量や素材の候補を再検討する | 予算・納期への影響 |
| 合計数量を増やさない | 初回の色数を絞る、手配可能な色を検討する | 残す色が商品の意図に合うか |
| 必要なサイズを揃える | サイズ展開を維持し、色展開等を調整する | 着用者の希望や対象客を満たすか |
| 販売開始時期を守る | 現時点で手配できる素材・色の候補を確認する | サンプル確認と生産に必要な時間 |
いずれも、必ず成立する方法ではなく、相談時の選択肢です。たとえば、色数を減らせば必ず安くなる、希望日までに間に合う、と決めつけず、変更案ごとに見積もりとスケジュールを確認します。
サイズを減らすと対象となる着用者も変わるため、生産の都合だけで決めず、商品の目的と合わせて判断することが大切です。
相談に使う数量表と確認メモ
未確定の数字は「仮」と書いたうえで、次のように整理できます。空欄と0着を区別すると、未検討なのか、その組み合わせは作らないのかも伝わります。
| 希望色 | S | M | L | その他のサイズ | 色別合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 色1: | |||||
| 色2: | |||||
| 色3: | |||||
| サイズ別合計 |
数量表に、以下の情報を添えます。
- 商品:作りたいアイテム、参考画像、サイズ表の有無
- 配分の根拠:過去の販売数、着用希望、仮の想定など
- 希望素材・加工:決まっていることと、提案してほしいこと
- 優先条件:素材感、機能、価格、販売時期のうち何を重視するか
- 調整できる範囲:色数、色の変更、合計数量など
- 更新日:今回相談する数量表の日付
表を修正したときは、「ネイビーのLを何着変更した」など、前の案からの変更点も伝えます。見積もり後に内訳を変える場合は、元の見積条件のままで進められるか、確認してから確定します。
数量配分が決まっていない段階でも相談できます
株式会社スタイルワークスでは、素材・副資材・加工の条件を整理しながら、小ロット生産の進め方をご提案しています。希望する内訳に迷っている場合は、合計数量の目安と、残したい色やサイズ、調整できる条件をお知らせください。
素材感を重視したいのか、機能を優先したいのか、価格を抑えたいのかによって、検討する組み合わせは変わります。数量表は完成した発注書ではなく、こうした条件を共有するためにも使えます。
アパレルOEM/ODMに関するご相談はお気軽にどうぞ。
お問い合わせはこちら