アパレルOEMでよくある相談のひとつに、「できるだけ小ロットで作りたい」というものがあります。
ブランド立ち上げ時やイベント用商品、テスト販売の商品では、最初から大量に作るよりも、少ない数量で始めたいと考えるのは自然なことです。
一方で、小ロット生産では、1枚あたりの単価が上がりやすくなります。これは単に「少ない数量だから高い」というだけではなく、生産に必要な準備や確認作業が、数量に関係なく発生するためです。
生産には数量に関係なく必要な準備がある
アパレル製品を作るときには、生地や副資材の手配、仕様確認、パターン、サンプル、縫製の段取り、加工確認、検品など、さまざまな準備があります。
これらの作業は、100枚作る場合でも、1,000枚作る場合でも、一定程度必要になります。
数量が多ければ、その準備にかかる費用や手間を多くの商品に分散できます。反対に、数量が少ない場合は、同じ準備負担を少ない枚数で負担するため、1枚あたりの単価が上がりやすくなります。
生地や副資材には最低発注数量がある
小ロットで作りたい場合でも、生地や副資材を必要な分だけ少量で手配できるとは限りません。
生地、ファスナー、ボタン、リブ、テープ、ネーム、下げ札などには、最低発注数量やロット条件がある場合があります。商品本体は少量でも、資材側の条件によって余剰が出たり、割高になったりすることがあります。
特にオリジナルカラー、別注資材、特殊な機能素材を使う場合は、ロット条件や納期への影響も確認しておく必要があります。
縫製工場では段取り替えが発生する
縫製工場では、商品ごとに工程を確認し、ミシンや糸、付属品、作業手順を整えます。
小ロットの場合でも、この段取り替えは必要です。数量が少ないと、準備にかけた時間に対して実際に縫製する枚数が少なくなるため、生産効率は下がりやすくなります。
特に、サイズ展開やカラー展開が多い場合は、同じ総枚数でも管理する条件が増えます。たとえば100枚でも、1色1サイズで100枚作る場合と、5色5サイズで合計100枚作る場合では、生産管理の負担が変わります。
加工にも版代や準備費がかかる
プリント、刺しゅう、ワッペン、洗い加工、シームテープなどの二次加工が入る場合も、小ロットでは単価が上がりやすくなります。
加工には、版、データ調整、試し打ち、位置合わせ、色確認などの準備が必要です。これらは加工枚数が少なくても発生します。
たとえばプリントであれば、色数や位置数が増えるほど準備が増えます。刺しゅうであれば、刺しゅうデータ作成や糸色確認が必要になります。小ロットで加工を多く入れる場合は、デザインの見せ方とコストのバランスを考えることが大切です。
検品や管理の手間もなくならない
小ロットでも、検品や管理の工程は必要です。
寸法、縫製、汚れ、加工位置、付属品、数量、サイズ、色などを確認する作業は、数量が少ないからといって省けるものではありません。
むしろ、カラーやサイズが細かく分かれている場合は、数量が少なくても確認項目が増えることがあります。小ロット生産では、単純な枚数だけでなく、管理条件の複雑さもコストに影響します。
小ロットで進めるときに整理したいこと
小ロットで生産する場合は、最初に優先条件を整理しておくことが大切です。
価格をできるだけ抑えたいのか、素材感を重視したいのか、短納期を優先したいのか、デザインの自由度を優先したいのかによって、現実的な進め方は変わります。
たとえば、価格を抑えたい場合は、手配しやすい既存生地や既存カラーを使う方が進めやすくなります。デザイン性を重視する場合は、加工や資材にこだわる分、単価や納期に影響が出ることもあります。
スタイルワークスでは条件に合わせて現実的な進め方を整理します
小ロット生産では、単に「何枚から作れるか」だけで判断するのではなく、素材、仕様、加工、サイズ展開、納期、価格の条件を合わせて考える必要があります。
スタイルワークスでは、小ロットで始めたい場合でも、希望する商品イメージと現実的な生産条件を整理しながら、進め方をご提案します。
価格を重視するのか、素材感を重視するのか、機能性を重視するのか、まずはテスト販売として進めたいのか。目的によって、選ぶべき素材や仕様、加工内容は変わります。
作りたい数量がまだ明確でない段階でも、どの条件を優先するかを整理しながらご相談いただけます。
まとめ
小ロット生産で単価が上がりやすいのは、生産数量が少ないからだけではありません。
生地や副資材の手配、縫製工場の段取り、加工準備、検品、管理など、数量に関係なく必要な工程があるためです。
小ロットでアパレルOEMを進めるときは、価格、納期、素材、加工、サイズ展開の条件を整理し、どこを優先するかを明確にしておくことが大切です。
スタイルワークスでは、小ロットで始めたい商品企画についても、目的や条件に合わせて現実的な進め方をご提案します。
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