既存の合繊Tシャツについて、必要な機能を維持しながら風合いを見直したい生産担当者・デザイナーの方へ。
この事例の判断ポイント
- 現行品の課題:吸水速乾機能を備える現行品で、ベース生地の硬さ・光沢・肌触りの改善が必要でした。
- 提案の判断理由:後加工で機能を付ける方法に加え、生地自体の風合いと機能を見直す素材選定へ検討の軸を移しました。
- 採用につながった対応:コットンライクなスパンポリエステル天竺生地を提案し、風合い・光沢の課題に対応しました。
同様の素材をご検討の場合も、現行品の課題と必要な機能・仕様・生産条件を合わせて確認します。
ご要望
合繊素材のTシャツを現行商品として展開しているが、ポリエステル特有の硬さや光沢が気になっている。機能性は維持したまま、風合いを改善したい。
課題
クライアントの現行商品は、固めのポリエステル天竺生地に後加工で吸水速乾機能を付加したTシャツでした。機能面では問題ないものの、ポリエステル特有の硬さと光沢があり、コットンTシャツと比較したときの肌触りや風合いに課題がありました。
本案件では、後加工で吸水速乾機能を付加するだけでは、ベース生地の硬さや光沢の課題が残っていました。そのため、風合いを改善する方法として生地の選定から見直しました。
当社のご提案
当社が取引している中国の生地メーカーが開発した、コットンライクなポリエステル天竺生地をご提案しました。この生地はスパンポリエステル(短繊維状に加工したポリエステル)を使用しており、表面に適度な毛羽感を持たせることで、コットンのようなソフトでナチュラルな肌触りを実現しています。
ご提案した素材はポリエステル100%の生地です。後加工で機能を足す方法に加え、素材自体の特性から速乾性と肌触りの両立を検討できることが、提案のポイントでした。
結果
ご提案した素材を採用いただき、現行品の課題(風合い・光沢)の解消に至りました。
ポイント
「後加工で機能を足す」から「素材自体が機能と風合いを持つ」への転換提案。合繊素材の進化を常にキャッチしているからこそ、クライアントが知らなかった選択肢を提示できた事例です。同じポリエステルTシャツでも、生地の選び方一つで製品の印象は大きく変わります。