米国アパレル調達のシフトが鮮明に――対中輸入42.8%減、インドネシア・カンボジアが受け皿

何が起きたか

米国のアパレル調達で、中国離れが加速しています。中国製アパレルは単価が下がったにもかかわらず、米国の対中アパレル輸入は42.8%減少しました。2026年1〜5月はカンボジアが金額・数量とも2桁近い成長で最速の伸びを示し、インドネシア、ベトナムと合わせて東南アジアの工場が受け皿となっています。

なぜ今注目したいか

米国向けの構造転換は、世界のOEM工場の稼働状況と価格に波及します。人気生産国の工場は予約が埋まりやすくなり、発注リードタイムやロット条件にも影響が出ます。

発注者が確認したいこと

米国向けの調達シフトは、日本からの発注にも間接的に効いてきます。人気の生産国に注文が集まるほど、同じ工場に対する日本側の交渉条件は不利になりやすいためです。生産国を検討する段階で、次の点を確認しておきたいところです。

  • 希望する納期に対して、工場の生産枠を押さえられる時期はいつか
  • 最低ロットが日本向けの数量で成立するか。米国向けの大ロットと同じラインを使う場合、優先順位はどうなるか
  • 素材と副資材をその国で調達できるか、別の国から持ち込む必要があるか
  • 生産国を変えた場合、関税、輸送日数、通関の条件がどう変わるか
  • 同じ仕様を複数国で作る場合、品質と検品基準をどう揃えるか
  • 為替と原材料価格が動いたとき、価格をどの範囲で再協議する取り決めにするか

生産国の分散はリスク対策として有効ですが、分散した分だけ管理の手間は増えます。何のために分けるのか(納期、コスト、リスクのいずれか)を先に決めておくと、工場選定の基準がぶれません。

スタイルワークス視点

スタイルワークスのように、複数の海外工場を横断して発注を組み立てる立場では、この種の統計は「どの国が伸びているか」ではなく、来シーズンにどこの生産枠が取りにくくなるかを読む材料として使うのが現実的です。

たとえば、同じカットソーでも、価格を優先するのか、納期の確実性を優先するのかで、選ぶべき国と工場は変わります。注文が集中している国は単価が上がりやすく、生産枠の確保も早い者勝ちになります。一方、まだ注文が集まりきっていない国は条件を出しやすい反面、素材調達や検品体制を個別に確認する必要があります。

数字そのものより、その数字が自分の発注スケジュールにいつ跳ね返るかを見ておくことが大切です。

参考

  • Fibre2Fashion: https://www.fibre2fashion.com/news/apparel-news/indonesia-cambodia-lead-the-shift-in-us-apparel-sourcing-311743-newsdetails.htm
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