何が起きたか
ニューヨークのジャビッツセンターで開催された機能性素材展Functional Fabric Fair Summer 2026が閉幕しました。150超のグローバルサプライヤーが出展し、バイオベース素材と低環境負荷のサステナブル素材が大きな注目を集めています。複数の素材メーカーが、次シーズンに向けた強い需要を報告しています。
なぜ今注目したいか
スポーツ・アウトドア・アクティブウェアの素材選定では、機能性とサステナビリティの両立が前提になりつつあります。素材の潮流を早く掴むことが、企画の差別化につながります。
発注者が確認したいこと
展示会で見た素材をそのまま量産に持ち込めるとは限りません。特にバイオベース素材や新規開発素材は、供給量と価格が安定するまでに時間がかかることがあります。発注側は、素材名を決める前に次の点を確認しておきたいところです。
- その素材の最低発注量が、企画しているロットに合うか
- 定番在庫なのか、都度手配なのか。次回の追加生産時に同じものを引けるか
- 「バイオベース」の由来と配合比率がどこまで開示され、証明書を取得できるか
- 染色、プリント、圧着など、予定している二次加工との相性が確認済みか
- 機能性の数値(透湿、耐水圧、ストレッチ回復など)を、どの試験方法で確認するか
- 素材の切り替えが、価格と納期にどの程度影響するか
特にスポーツ・アクティブウェアでは、素材を変えると型紙と縫製仕様まで見直しが必要になることがあります。素材単体で判断せず、加工と縫製までつなげて確認しておくと安全です。
スタイルワークス視点
スタイルワークスのように、素材から縫製、加工までまとめて相談を受ける立場では、展示会のトレンド情報は「次に流行る素材のリスト」ではなく、調達可能性を確かめる出発点として扱うのが現実的です。
たとえば、バイオベース素材を使ったTシャツやアウターを企画する場合、素材の環境価値だけを先に決めてしまうと、後からロットや納期が合わずに設計をやり直すことになります。反対に、調達できる範囲を先に把握しておけば、「どこまで環境配慮をうたう商品にするか」を企画段階で決められます。
素材の潮流を追うこと自体は有効です。ただし、量産で使えるかどうかは、最低ロット、リードタイム、加工適性、そして次回も同じ素材を引けるかという条件で決まります。
参考
- Fibre2Fashion: https://www.fibre2fashion.com/news/company-news/textile-news/functional-fabric-fair-summer-2026-wraps-up-in-new-york-311748-newsdetails.htm